2009年6月28日日曜日

“愛”感謝を込めて…

6月19~21日、定山渓万世閣ホテルミリオーネにて
「日本伝統衣裳の復元・きもの展」が開催されました。

小林豊子きもの学院は本年創立40周年を迎えます。
あわせて、この「きもの展」は24回の開催となりました。
皆様のご協力により復元された時代衣裳23作品は
展示・鑑賞していただくだけでなく
研究発表の場や教育現場において
実際に着用しての披露や着装体験等を実施しております。
そのため、衣裳の中に破損の目立つものもあり、
今回は新作を控え、衣裳の修復をさせていただきました。
“愛”のレストアです。

私達の“愛”をお伝えしたく
会場入口にはNHK大河ドラマ「天地人」でお馴染みの
直江兼続愛用の兜(ドラマ使用と同じ複製)が展示されました。

日本の心と美を伝える一大文化事業「きもの展」。
ご協賛いただきました皆様に心より感謝申し上げますと共に
ご芳名を記した掛軸を作成、
臨済宗大本山妙心寺に奉納し
皆様のご健康をお祈りいたします。

(開催期間中、一部送迎バスのタイムテーブルが乱れ
お客様に大変ご迷惑をおかけいたしましたことを
お詫び申し上げます。)

2009年6月7日日曜日

日本の歳時記③ ~衣替えの季節をむかえました~

今回は大切なきものの保管についてご紹介いたします。


① 防虫剤の使い方

  防虫剤は一種類のみ使用する事。
  防虫剤には臭いのあるものと臭いのないものがあります。
  特に臭いのあるものは他の種類のものと併用しない事です。
  誤って二種類入れますと、防虫剤が溶解、ガスが発生し
  油ジミになり、トラブルの原因になりますので要注意。

  きものに入れるのなら樟脳が良いと思いますが
  着る時には臭いを抜いてから身につけましょう。
  大きなビニール袋にきものと冷蔵庫に使用する脱臭剤を入れ、
  テープで口をふさいで2~3時間置くと臭いが抜けます。


② 絹のきものは他のものと一緒にしない

  ウールのきものには虫がつきやすいです。
  また、ゴムベルトやショール、腰紐等は
  絹のきものとは別に保管しましょう。


③ 虫干しでトラブル解消

  きものをタンスの中にしまいっぱなしにしていませんか。
  時々タンスをあけて空気を通したり
  天気の良い日に短時間虫干しをしましょう。
  タンスの中にこもっているガスが抜け、湿気も逃します。

  その際には、自然光・人工光にも要注意。
  きものに光があたらない様、陰干ししましょう。

  絹は肌にふれて呼吸します。
  時々きものに袖を通すのも大切です。


④ シーズンオフには手入れをして保管

  小さな汚れでも時間がたつと汚れが広がり落ちにくくなります。
  当分着ないものは専門家に手入れをしてもらう事をおすすめします。


来月はきものを着た後のお手入れと上手なしまい方をご紹介いたします。



小林豊子きもの学院 北海道学院長
信田豊愁