2009年10月3日土曜日

秋の公開講座。

学院創立40周年を迎えた小林豊子きもの学院では、
この秋も「公開講座」を開催いたします。
あらゆる分野の「和」を学ぶことができる講座として、
ご参加いただいた方々から毎回ご好評をいただいております。

今回講師を努める信田豊愁北海道学院長が取り上げるテーマは
「伝承(つたえ)たい 文様の心」-吉祥来福十二章文様-

日本人は古来よりさまざまな技法を用い
多くの文様を調度品や道具類に施してまいりました
邪気を祓い幸福を願う心を文様に託し
それらは生活に彩りを与えると共に心の礎となってきました
あらゆる文化の中で文様は引き継がれ
技術の発展とともに洗練され続けて行きますが
人々の健康と平和を願う気持ちは不変です
時を超え今に伝わる文様に込められた思いを紐解くことで
伝承つづけたい「日本の心」振り返ってみましょう

10月11日(日) 11:00~12:00
小林豊子きもの学院 札幌本校
講座料は無料

どなたでもご参加いただけます。
みなさまのお越しをお待ちしております。

お申込み・お問い合わせは
   フリーダイヤル 0120-26-1045
または
   Eメール info@kimono-japan.co.jp

2009年10月1日木曜日

日本の歳時記⑦ ~七五三~

七五三の儀式が11月15日に行われるようになったのは、
徳川三代将軍家光の四男徳松(後の五代将軍綱吉)の五歳の祝いを
1650年11月15日に執り行われたのが始まりと云われています。
11月15日は陰陽道の鬼が出歩かない「鬼宿日」で、吉日にあたります。
北海道では雪が降り寒さが厳しいと云う事で
1ヶ月早い10月15日前後に行われるようになりました。

男児が五歳(地方によって三歳も含む)、女児が三歳・七歳になったこの日、
神社を参拝し健康と成長を祈願する通過儀礼です。
ですから、帯や紐はその日一回だけの儀式として
結切(飾り結びなどにせず一回だけ結ぶこと)にします。

○三歳…髪置の儀式
    赤ちゃんから幼児に成長したことを祝い、
    初めて髪を伸ばし髪型を整える。

○五歳…袴着の儀式
    初めて袴をつけ、幼児から子供への成長を祝う。
    碁盤に乗り「四方を制する」の願いを込め、四方を向いて神に祈る。

○七歳…帯解の儀式
    つけ帯を解き、大人の帯にかえる。
    身八つ口をふさいだ小袖を着せ、魂をしっかり内にとどめ
    願いを込める。


○千歳飴
    千年も長生きするようにとの願いを込め、
    紅白の棒状の飴を年の数だけ袋に入れて持つ縁起物です。

七五三とは、子供の成長を喜び感謝する気持ちを伝える儀式です。
無病息災の願いを込め、
瓢箪模様(瓢=病)や麻の葉模様(麻のようにすくすく育つ)を
裏地や紐などに使うのも良いでしょう。


小林豊子きもの学院 北海道学院長
信田豊愁

2009年9月23日水曜日

創立40周年記念「特別奨学生」募集!

創立40周年を迎えた小林豊子きもの学院では、
NPO法人「日本時代衣裳文化保存会」の支援事業として
きものきつけ(8ヶ月コース)特別奨学生を募集いたします。

高校での浴衣きつけ講習などを通し
きもの文化の継承と啓蒙を目指す日本時代衣裳文化保存会。
きつけの資格を取得し、ボランティア活動をしませんか?

特別奨学生の特典として
  入学金2,100円と
  受講料4,200円×4ヶ月分を免除

ご負担は
  維持費1,050円×8ヶ月分と
  教材費、
  5ヶ月目からの授業料

札幌大通本校 大通藤井ビル
          札幌市中央区大通西11-4 地下鉄西11丁目駅2番出口直結
   開講日  10月5日(月)~9日(金)
     月3回 朝 10:00~12:00
          昼 14:00~16:00
          夜 18:30~20:30

真駒内教室 真駒内福祉総合センター 南区真駒内幸町2-1-5 
   開講日  10月 6日(火)
     月3回 昼 14:00~16:00
          夜 18:30~20:30

手稲中央教室 手稲中央会館 手稲区手稲本町2条2-4-25 
   開講日   10月8日(木)
     月3回 昼 14:00~16:00
          夜 18:30~20:30

藤野教室 藤野自治会館 南区藤野3条8-3-55 
   開講日  10月9日(金)
     月3回 昼 14:00~16:00
          夜 18:30~20:30

西岡・福住教室 西岡・福住センター 豊平区西岡4条9-1-17
  開講日   10月9日(金)
    月3回 朝 10:00~12:00
     昼 14:00~16:00
         夜 18:30~20:30

花川教室 ひまわり会館 石狩市花川南5条3-109-2
  開講日   10月7日(水)
    月2回 昼 14:00~16:00
         夜 18:30~20:30

野幌教室 野幌駅前吉田ビル2F 江別市野幌町53-36
  開講日   10月14日(火)
    月2回 昼 14:00~16:00
         夜 18:30~20:30


組ひも・和裁・ステンドグラス(6ヶ月コース)も募集します!

特別奨学生の特典として
  入学金2,100円と
  受講料4,200円×6ヶ月分を免除

 
ご負担は
  維持費1,050円×6ヶ月分(前納)と
  教材費

組ひも 18回
  開講日   10月6日(火)

和裁 18回
  開講日   10月7日(水)

ステンドグラス 12回
  開講日   10月7日(水)
 
   月2回 朝 10:00~12:00
        昼 14:00~16:00
        夜 18:30~20:30


経験豊富な講師陣ですから、
皆さんの「わからない」ポイントを察知し
「わかりやすく」指導いたします。


お申込み・お問い合わせは
  フリーダイヤル 0120-26-1045
または
  Eメール info@kimono-japan.co.jp

モバイルサイトはじめました。

この度学院の携帯サイトを開設いたしました。
ケータイでいつでもどこでも最新情報を簡単チェック!

http://kimono-japan.co.jp/mobile/

または

2009年9月7日月曜日

家庭科で和服着装を。

去る8月10日、NPO法人日本時代衣裳文化保存会では
北海道技術・家庭科教育研究会の後援による
「和服着装指導者育成講座」を開催いたしました。 

美しい日本の心を伝えたい-
日本時代衣裳文化保存会の設立理念を具現化する試みとして
昨年より始まりました本講座は
中学技術家庭科教諭の皆さんが
実際の教育現場で和服着装の指導を行うため
基本的な知識と技術を身につけていただくプログラムです。

夏休み中とはいえ、教師という立場の皆さんにお休みはありませんが
「せっかくのこの機会にしっかり身につけたい」と
時間をやりくりしてのご参加でした。

日本時代衣裳文化保存会理事である信田豊愁北海道学院長の指導のもと
まずは自身が浴衣を着られるように、というところからスタートします。

中学生への「指導者」という立場を考え、
ただ着られるようになれればいいのではなく
ひとつひとつの動作がなぜ必要なのか、
そこにはいったいどんな思いが込められているのか、
「心」を伝える作業を加えながら進められます。

よく間違えやすい衿の合わせ方も
「一番大切な心臓を包むように右の衿から合わせ
手のひらに鼓動を感じてみましょう」
というように説明すると子供たちには覚えやすいのでは…

さらに優しい心を育むためのケーススタディとして
「お辞儀のしかた」をとりあげました。

初回から参加されている札幌市内中学校教諭の方から、
「子供達には‘目を合わせて挨拶’と言いながら
自分にゆとりがなくおざなりになっていた事に気付いた。
生徒は教師側の行動にダイレクトに反応するものですね。」
とのお話が。

互いを思いやる心が形となるのがマナー。
相手の態度は鏡に映った自分の姿なのかもしれません…

先生から生徒へ、美しい日本の心を伝えていただけるよう、
日本時代衣裳文化保存会ではこれからも
さまざまな取り組みにチャレンジして行きたいと思います。

ご参加の先生方、お疲れ様でした。
次回開催をお楽しみに!

2009年9月2日水曜日

北見で特別奨学生募集。

NPO法人日本時代衣裳文化保存会では
高等学校での浴衣きつけ講座やマナー講習会など
地域ボランティアを通して
きもの文化の普及のため活動しております。

きつけ師の資格を取得し、活動に参加しませんか?
まずは自分で着られるお稽古からスタートです。
きものを着る喜びをたくさんの人達と分かち合い、
楽しみながらブラッシュアップしていきましょう。

学院では創立40周年を記念し、皆さんをバックアップ!
特別奨学生として入学されると特典として
  入学金2,100円と
  受講料4,200円×4ヶ月分を免除

維持費1,050円×4ヶ月分を前納ください。
(別途教材費がかります。)

北見教室  北見市民会館 北見市常盤町2丁目1-10
 きつけ(月3回×8ヶ月)
 開講日 9月9日(水)
 夜の部 18:00~20:00
 
お申込み・お問い合わせは
 0120-26-1045
または
 info@kimono-japan.co.jp

まもなく開講! まずはお問い合せください。

2009年9月1日火曜日

日本の歳時記⑥ ~重陽の節供~

- 節供とは -

江戸時代初期、季節の変わり目である節目に
神様に食物を供え天の恵みに感謝をし
健康や長寿・家内安全を祈願することから始まったもの
と云われています
そして中国の「陰陽道」に大きな影響を受け
数字の中で奇数を陽として尊び
奇数の重なる日をさらにおめでたい日と致しました
その中でも九月九日の重陽の節供が
最も公的性質を備えていたものと思います


○九月九日 重陽の節供(菊の節供)

 寒さに向かう時期を前に、無病息災を願い防寒の意味を含め
重陽の節供が行われました。
昔々中国に神通力の達人であった「長房(ちょうぼう)」と云う学者
がおりました。
ある時、弟子の桓景(かんけい)に
「九月九日、お前の郷里に大災厄が起きるので
急いで家の人に赤い袋を縫わせ‘呉しゅゆ’(=ぐみの実)を入れ
肘に掛け丘に登り菊の花の酒を飲むとその災いは消えるであろう」
と伝えました。
さて、桓景はその言葉通りに一家をあげ丘に登り、夕方帰ってくると
家畜は全て亡くなっておりました。
その事から九月九日に赤い袋を身につけ
菊の花のお酒を飲む風習が始まったそうです。

○菊被綿(きくのきせわた)について

 重陽の節供の行事のひとつ。
 前日に菊の花を真綿で覆い菊の香を移し
翌九日の朝に露に湿った真綿を顔にあて若さを保とうとしたもので
菊の香りに不老長寿を願ったものです。
 白い菊に黄の真綿、黄の菊には赤の真綿、赤の菊には白の真綿
を被せます。

源氏物語の中に
光源氏が紫の上を偲んでうたった菊被綿の歌があります。

もろともに おきいし菊の朝露も ひとり袂にかかる秋かな
-夜露にぬれた被綿も亡き人と一緒に起きて長寿を祈った菊の朝霧も
今はひとり袂にふりかかる露となって-

今年の重陽の節供、あなたも菊被綿をしてみませんか。


小林豊子きもの学院 北海道学院長
信田豊愁