2009年5月1日金曜日

日本の歳時記② ~5月5日 子供の日~

○端午の節供

 端午の「端」は始め・「午」は干支のうまを意味します。
 月の始めの午(うま)の日の事、 そして“午”は“五”と通じ、
 五月五日を端午の節供としました。

 古代中国では、菖蒲を浸した酒を飲み、
 蘭を入れたお湯で沐浴すると災難が祓える、と云い、
 又、野外に出て菜草をとり、
 よもぎを家の前に吊したりして魔除けとしました。


○菖蒲の節供【別名】

 菖蒲が“尚武”(武を尊ぶこと)に通じる事から、
 江戸時代、男の子の節供に変わりました。
 菖蒲は邪気を祓い疫病を除く効果があります。


○子供の日
 
 昭和23年に国民の祝日と定められ、
 「子供の人格を重んじ子供の幸福をはかると共に母に感謝する日」
 となっています。


○柏餅
 
 柏の木は親葉が枯れても冬の間落ちず、
 次の若葉が出るのを見届けるように古い葉が落ちるので、
 跡継ぎが絶えない様、親が子の無事を願う心を表しています。
 母に感謝をして柏餅をいただきたいものです。


○ちまき
 
 戦国時代の携帯食の名残で、
 鉄砲の形に似ていることから武士の魂を託しています。


○鯉のぼり
 鯉の滝のぼりが竜門の伝説と共に
 子供の出世を願う親心を表しています。

○竜門の伝説
 
 鯉のウロコは36枚、竜は81枚のウロコがあると云われています。
 中国の黄河上流に竜門と呼ばれる荒瀬があり、
 鯉だけがのぼると云う伝説があり、
 人間世界の“栄進”が「登竜門」と云う言葉になっています。

○吹き流し
 五色(青・赤・黄・白・黒)の色が、
 “五常の心”(仁・礼・信・義・智)を表しています。


○五月人形
 
 鎧カブトをつけた武者姿は
 武士としての出世を願うものです。


小林豊子きもの学院 北海道学院長  信田豊愁

0 件のコメント: