2009年10月1日木曜日

日本の歳時記⑦ ~七五三~

七五三の儀式が11月15日に行われるようになったのは、
徳川三代将軍家光の四男徳松(後の五代将軍綱吉)の五歳の祝いを
1650年11月15日に執り行われたのが始まりと云われています。
11月15日は陰陽道の鬼が出歩かない「鬼宿日」で、吉日にあたります。
北海道では雪が降り寒さが厳しいと云う事で
1ヶ月早い10月15日前後に行われるようになりました。

男児が五歳(地方によって三歳も含む)、女児が三歳・七歳になったこの日、
神社を参拝し健康と成長を祈願する通過儀礼です。
ですから、帯や紐はその日一回だけの儀式として
結切(飾り結びなどにせず一回だけ結ぶこと)にします。

○三歳…髪置の儀式
    赤ちゃんから幼児に成長したことを祝い、
    初めて髪を伸ばし髪型を整える。

○五歳…袴着の儀式
    初めて袴をつけ、幼児から子供への成長を祝う。
    碁盤に乗り「四方を制する」の願いを込め、四方を向いて神に祈る。

○七歳…帯解の儀式
    つけ帯を解き、大人の帯にかえる。
    身八つ口をふさいだ小袖を着せ、魂をしっかり内にとどめ
    願いを込める。


○千歳飴
    千年も長生きするようにとの願いを込め、
    紅白の棒状の飴を年の数だけ袋に入れて持つ縁起物です。

七五三とは、子供の成長を喜び感謝する気持ちを伝える儀式です。
無病息災の願いを込め、
瓢箪模様(瓢=病)や麻の葉模様(麻のようにすくすく育つ)を
裏地や紐などに使うのも良いでしょう。


小林豊子きもの学院 北海道学院長
信田豊愁

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