2010年11月21日日曜日

交通遺児に愛と夢を…

11月20日、お陰様をもちまして
「HBCチャリティーバザール呉美の市」が無事終了いたしました。

たくさんの方々から頂戴いたしました善意のお心は
北海道交通安全推進委員会を通し
交通遺児育英基金としてご寄付させていただきます。

ここで奨学金制度を受けられた方の思いをご紹介いたします。

姉が7歳、私が4歳、妹が2歳の時
私達を乗せて母の運転していた車は大破しました。
相手の車が鳥を避けようとして
ぶつかってきたことによる正面衝突です。
当時、はっきり覚えている事は
とにかく痛くて必死で「助けて!」と叫んでいたのと
母がハンドルを握ったまま気を失っているのを見て
「ママ起きて!なんで寝てるの!」と何度も呼んでいた事です。
見知らぬ人達と救急隊員が私達を助け出してくれました。
意識不明のまま数日たち命をとりとめたものの
母は脳に重度の障害が残ってしまいました。
私達は現実を理解できないまま
母の勤めていた会社の方に預けられました。
会社の方にはとてもお世話になり感謝していますが
母と暮らせない日々が続きかなり寂しい思いをしました。
母はいつも「自分は安全運転だから大丈夫」と言っていたそうです。
確かに幼い私達を乗せて走っている母の車はスピードも出さず
常に周囲に注意を払い安全運転だったかもしれません。
それまで事故に遭わなかったのは
たまたま相手がいなかったということだけで
どんなに自分が充分すぎるくらい気を付けていても
相手の不注意や一瞬の油断で
事故は起きてしまうものなのではないかと思います。
交通事故で命を落とす人はたくさんいます。
そんな中で母が生きているという私達はまだ幸せな方かもしれません。
命の大切さを事故を通して教えてもらいました。
事故が起きると被害者も加害者も生活が一転してしまいます。
事故を起こしたくて起こす人はいないと思うし
どうすればこの世から交通事故をなくせるかということはわかりません。
でも、将来免許を取ったら自分の大切な家族を悲しませないように
責任ある運転をしたいと思います。
決して軽い気持ちのまま運転しないと心に誓って…
梅村修江

尊い命が犠牲となる事故は跡を絶ちません。
私達の活動がささやかでも、残されたご家族のお力となりますよう
願っております。

また、趣旨にご賛同いただきましたお客様へ
御礼として北海道社会福祉事業団福祉村の授産品を
プレゼントさせていただいております。

「授産品販売による収益が障害を持つ方々の希望となる」
というお話をうかがい、僅かでもお役に立てるならばと
こちらも一昨年より継続している活動です。

社会経済が不安定な昨今におきましても
「きもの」という伝統文化を通し様々な形で社会へ貢献できますのも
偏に皆様からのあたたかいご支援の賜物と心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。

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